世界中の投資家が注目する宇宙開発企業。
それが、SpaceXです。
創業者は、Elon Musk。
再利用ロケットの実用化。
衛星通信サービス「Starlink」。
火星移住構想。
まさに現代を代表するイノベーション企業と言えるでしょう。
そんなSpaceXについて近年、
「IPO(新規株式公開)後にはS&P500に採用されるのではないか」
という期待がたびたび語られてきました。
しかし、最近は
「仮に上場したとしても、指数ルールを変更してまで特別扱いすることはない」
という見方が強まっています。
私は、この流れを見て正直こう思いました。
良かった。
むしろ安心した。
なぜなら、それこそがS&P500という指数の価値だからです。
SpaceXは間違いなく魅力的な企業
誤解してほしくないのは、
私はSpaceXを否定しているわけではありません。
むしろ企業としては極めて魅力的です。
宇宙産業という巨大市場。
Starlinkの急成長。
国家レベルの宇宙開発案件。
将来的には世界有数の巨大企業になる可能性すらあります。
もしIPOが実現すれば、
世界中の投資家が注目するでしょう。
おそらく過去最大級の話題になるかもしれません。
しかしS&P500は人気投票ではない
ここが重要です。
S&P500は、
「話題の企業ランキング」
ではありません。
「夢のある企業ランキング」
でもありません。
ましてや
「イーロン・マスク特別枠」
など存在しません。
S&P500は、
厳格なルールに基づいて構成される指数です。
収益性。
流動性。
時価総額。
上場期間。
株式の流通状況。
様々な基準を満たした企業が対象になります。
だからこそ、
世界中の投資家から信頼されているのです。
ルールを曲げた瞬間に信頼は崩れる
仮に、
「SpaceXは特別だから」
という理由で、
ルールを変更して採用したらどうなるでしょう。
次は別の企業が出てきます。
その次も出てきます。
「この会社も例外扱いすべきだ」
「こちらも成長性が高い」
そんな声が必ず出てきます。
すると、
指数は徐々に恣意的なものになります。
客観性が失われます。
結果として、
S&P500そのものの信頼性が傷ついてしまいます。
インデックス投資の最大の武器は公平性
私たちがS&P500に投資する理由は何でしょうか。
それは、
誰かの予想に賭けるためではありません。
誰かの感情に賭けるためでもありません。
ルールに賭けるためです。
市場全体の成長。
アメリカ経済の発展。
企業の新陳代謝。
これらを機械的に取り込む仕組みに投資しているのです。
だからこそ、
個人投資家は安心して積立を続けられます。
もしルール変更が常態化したら
想像してみてください。
指数委員会が毎回、
「今話題の企業だから」
「人気があるから」
「期待が大きいから」
という理由で組み入れを決めたらどうでしょう。
それはもはやインデックスではありません。
アクティブ運用です。
投資家の感情。
世間の熱狂。
流行。
そういったものに左右される指数になってしまいます。
それではS&P500の存在意義そのものが薄れてしまいます。
長期投資家ほどルールを重視する
短期投資家は、
どうしても話題性に目が向きます。
次のスター企業。
次のテンバガー。
次のAI革命。
もちろん夢があります。
しかし長期投資家は少し違います。
大切なのは、
10年後も。
20年後も。
30年後も。
同じルールで運営され続けることです。
なぜなら、
長期投資において最も重要なのは予測ではなく継続だからです。
S&P500の強さは「感情を排除すること」
S&P500がこれほど支持される理由は、
市場の感情に流されないことです。
バブルが起きても。
暴落が起きても。
人気企業が現れても。
機械的にルールを適用する。
その結果、
時代遅れになった企業は外れます。
新たな成長企業が入ります。
これを何十年も繰り返してきました。
だからこそ、
長期的に高いパフォーマンスを生み出してきたのです。
結論|ルールを守るからこそ価値がある
SpaceXは素晴らしい企業です。
将来さらに大きく成長する可能性もあります。
しかし、
それとS&P500のルールは別問題です。
ルールを満たせば入る。
満たさなければ入らない。
それだけです。
私はその姿勢こそ、
S&P500の最大の魅力だと思っています。
市場には常にスター企業が現れます。
そして必ず熱狂が生まれます。
しかし、
長期投資家が信頼すべきなのは熱狂ではありません。
ルールです。
ルールがあるから公平性が生まれる。
公平性があるから信頼できる。
信頼できるから何十年も積立を続けられる。
今回の件は、
改めてインデックス投資の本質を教えてくれたように感じます。
「特別扱いしないことこそが、S&P500最大の強さである」
私はそう考えています。

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