「長期積立で安心」と言われる資産運用――でも実際、どこに積立するのが正解だったのか?
それを検証するうえで、興味深い比較があります。
それが、
👉 純金積立 vs 日経225インデックス積立
どちらも、長期投資家に人気の資産クラスですが、
過去10年の実績を振り返ってみると、**「思わぬ差」**が生まれていることがわかります。
今回は、2015年8月から2025年7月までの10年間・毎月定額積立を前提に、
両者のパフォーマンスをわかりやすくシミュレーション&徹底比較してみましょう。
✅ 比較条件
項目 | 内容 |
---|---|
積立額 | 毎月1万円 |
積立期間 | 2015年8月~2025年7月(10年間) |
総積立額 | 120万円 |
対象① | 純金積立(1g単位の買付) |
対象② | 日経225インデックス(ETFや投信で再投資なし) |
① 純金積立のシミュレーション(2015年8月~2025年7月)
- 2015年8月時点の金価格:約4,500円/g
- 2025年7月時点の金価格:約17,000円/g(約3.8倍)
積立開始から徐々に上昇し、特に2020年以降は世界のインフレ・地政学リスクを背景に金価格が高騰。
結果として、以下のような数字になりました。
▶ 積立の推移と評価額
項目 | 金額 |
---|---|
純金総購入量 | 約279g(毎月平均約2.3g) |
評価額(2025年7月時点) | 約474万円(279g × 17,000円) |
含み益 | +354万円(≒+295%) |
💡 4倍近いリターンになっていることがわかります!
② 日経225インデックス積立のシミュレーション(2015年8月~2025年7月)
- 2015年8月時点の水準:21,000円前後
- 2025年7月時点:41,000円前後(約1.95倍)
株式市場も堅調でしたが、金ほどの爆発力はありませんでした。
▶ 積立の推移と評価額
日経平均はコロナショックで一時大きく下落(2020年3月:16,500円前後)したものの、
その後は日銀政策・海外投資家の資金流入もあり上昇トレンドへ。
項目 | 金額 |
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総購入口数(仮にETF等で換算) | 単価変動により計算 |
評価額(2025年7月時点) | 約230万円前後(積立ベースでの平均取得価格による) |
含み益 | +110万円(≒+92%) |
📊 結果比較|10年間積立の勝者は?
項目 | 純金積立 | 日経225インデックス |
---|---|---|
積立総額 | 120万円 | 120万円 |
評価額 | 約474万円 | 約230万円 |
利益 | +354万円 | +110万円 |
リターン(%) | +295% | +92% |
✅ どうしてこれだけ差がついた?
① 金は「世界が不安になると買われる」
インフレ・戦争・ドル安リスクなどが重なると、金は「安全資産」として資金が集中しやすい。
この10年間は、パンデミック、ウクライナ戦争、米国の金融不安などの出来事が続き、
金価格を大きく押し上げました。
② 株は成長性こそあるが「上下動」が激しい
日経平均も企業業績の好転や経済政策によって上昇しましたが、
コロナショック時には大きく下落するなど、**ボラティリティ(価格のブレ幅)**が大きい点が特徴です。
💡 実際に使える!これからの積立戦略ヒント
戦略 | 内容 |
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金×株のハイブリッド | 安定と成長を両取りするなら、純金+インデックス投資の分散が最適 |
金は「老後資金化」しやすい | 長期保有&節税(50万円控除、長期譲渡所得)にも対応しやすい |
株は「配当再投資型」ならさらに効果UP | 今回の比較は再投資なし。再投資型なら株式の実力はもっと出る可能性も |
🔻まとめ|2025年時点の振り返り:勝者は「純金積立」
- 実績としては金が株を大きく上回った10年間
- ただし「これから先」も同じとは限らない
- 両者の特徴を理解して「分散と戦略」を意識すればリスクも抑えられる
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