サンクコスト効果(埋没費用効果)とは、過去に投資したコスト(お金、時間、労力など)を惜しむあまり、合理的な判断ができなくなる心理現象のことです。
サンクコスト効果の例
- 映画館でつまらない映画を見ている時:
- 「せっかくお金を払ったのだから、最後まで見ないと損だ」と思い、時間を無駄にしてしまう。
- 株や仮想通貨の投資:
- 損失が出ているにもかかわらず、「いつか上がるかもしれない」と期待して、損切りできずに損失を拡大させてしまう。
- 恋愛:
- 「今まで時間と労力を費やしてきたのだから」と、すでに冷めてしまった相手との関係を続けてしまう。
- プロジェクト:
- すでに失敗することがわかっているプロジェクトでも、今まで投資してきたお金や時間を惜しみ、プロジェクトを続けてしまう。
サンクコスト効果に陥る原因
- 損失回避の心理:
- 人は損失を避けたいという心理が強く働くため、過去の投資を無駄にしたくないという気持ちが強くなります。
- 現状維持バイアス:
- 人は変化を嫌い、現状を維持しようとする心理が働くため、過去の投資を続けることを正当化しようとします。
- 認知的不協和:
- 過去の自分の選択を否定したくない。
サンクコスト効果に引っかからないためには
- 未来に焦点を当てる:
- 過去の投資は取り戻せないものとして割り切り、今後の利益や損失を冷静に判断することが重要です。
- 損切りラインを設定する:
- 投資やプロジェクトを始める前に、撤退する基準を明確にしておくことで、感情的な判断を避けることができます。
- 客観的な視点を持つ:
- 第三者の意見を聞いたり、客観的なデータに基づいて判断したりすることで、感情的な偏りを減らすことができます。
- 機会費用を考慮する:
- もし、そのお金や時間を他のことに使っていれば、どのような利益が得られたのかを考える。
サンクコスト効果は、誰にでも起こりうる心理現象です。しかし、そのメカニズムを理解し、対策を講じることで、より合理的な判断ができるようになります。
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