7月。
私にとって、一つの大きな節目を迎えました。
これまで長年続けてきた正社員という働き方を終え、これからはパートとして働くことにしました。
正直に言えば、不安が全くないわけではありません。
しかし、それ以上に心の中には、不思議なほどの「安心感」があります。
その理由は、収入が増えたからでも、宝くじが当たったからでもありません。
長年、何も考えずにコツコツ積み立ててきた投資信託。
その存在が、私の人生の景色を変えてくれたのです。
ネットで見つけた一つの言葉
先日、ネットでこんな言葉を目にしました。
「とりあえず頭下げてりゃ金もらえるんだから、そのくらいの気持ちでパートやっていくしかない。」
最初は、
「何だか投げやりだな。」
「こんな考え方でいいのかな。」
と思いました。
しかし、時間が経つにつれて、
「いや…これは案外、本質を突いているのかもしれない。」
そんな気持ちに変わっていったのです。
正社員とパートの決定的な違い
正社員時代は違いました。
売上。
責任。
人間関係。
クレーム。
トラブル。
会社のために。
お客様のために。
「自分が何とかしなければ。」
そんな気持ちで働いていました。
仕事が終わっても頭の中から離れず、
休日でも仕事のことを考えてしまう。
責任とは、勤務時間が終わっても終わらないものだったのです。
パートになって気付いたこと
パートは違います。
もちろん、仕事は真面目にやります。
手を抜くつもりもありません。
でも、
責任には境界線があります。
自分が背負うべき責任と、
会社が背負う責任。
その線引きが、とても明確なのです。
だから、
理不尽なことがあっても、
心の中でこう思える。
「はい、承知しました。」
「今日も一日、お疲れ様でした。」
それ以上は持ち帰らない。
これも立派な大人の処世術なのだと思います。
でも、なぜそんな割り切りができるのか
ここで一つ気付いたことがあります。
もし私に資産が何もなかったら、
こんな余裕は持てなかったでしょう。
「辞めたら生活できない。」
「この会社に嫌われたら終わり。」
そんな恐怖に支配されていたと思います。
しかし今は違います。
私には、
長年積み立ててきた投資信託があります。
もちろん、
生活費を全部まかなえるほどではありません。
それでも、
心の支えには十分な存在です。
積立投信が育ててくれたのは、お金だけではない
積立投信というと、
多くの人は、
「資産を増やすため。」
と思います。
もちろん、それも正解です。
しかし私は、
もっと大きな価値があると感じています。
それは、
人生の選択肢を増やしてくれること。
これだったのです。
「正社員を続けなければ生きていけない。」
そんな状態から、
「パートでも生活設計ができる。」
という状態へ。
この違いは、
金額以上に大きな意味があります。
あの頃の積立が、今の私を助けている
毎月。
何千円。
何万円。
派手さもありません。
誰にも褒められません。
それでも、
自動積立を止めずに続けてきました。
暴落した時もありました。
含み損になったこともあります。
それでも、
「未来の自分が助かる。」
そう信じて続けました。
そして今、
あの頃の自分が、
現在の私へ、
最高のプレゼントを届けてくれています。
それが、
「自由」
なのです。
お金は「自由を買う道具」なのかもしれない
若い頃は、
お金が欲しかった。
車が欲しかった。
ブランド品が欲しかった。
旅行にも行きたかった。
でも60代になって思うことがあります。
本当に欲しかったものは、
モノではありませんでした。
自由でした。
朝、心に余裕を持って起きられること。
仕事が終われば仕事を忘れられること。
無理だと思ったら、
「辞める」という選択肢を持てること。
その自由を少しずつ買っていたのが、
積立投信だったのです。
「とりあえず頭を下げる」の本当の意味
ネットの言葉を、
今なら少し違う意味で受け止めています。
「とりあえず頭を下げる。」
これは、
自分を犠牲にすることではありません。
魂まで売ることでもありません。
これは、
自分の大切なエネルギーを、本当に価値のある場所へ使うための知恵。
仕事ではプロとして役割を果たす。
でも人生の主役は、
仕事ではなく自分自身。
そのための境界線なのだと思います。
積立投信がくれた最高の配当金
株式投資の配当金。
投資信託の値上がり。
もちろん、それも嬉しいものです。
でも私が受け取った一番大きな配当金は、
銀行口座のお金ではありません。
「責任の重さを自分で選べる人生」
これこそが、
積立投信がくれた最高の配当金でした。
まとめ
「積立投信なんて、お金持ちがやるもの。」
そう思っている人もいるかもしれません。
でも私は逆だと思います。
将来、
少しでも自由になりたい人。
働き方を選べる人生にしたい人。
心の余裕を持ちたい人。
そんな人ほど、
積立投信は大きな力を発揮します。
資産形成とは、お金を増やすことだけではありません。
人生の選択肢を増やすこと。
そして、
会社だけに人生を握られない自分を作ること。
私はこの7月、新しい働き方を選びました。
それは「責任から逃げた」のではありません。
過去の自分がコツコツ積み立ててくれた資産のおかげで、「働き方を自分で選べる人生」を手に入れた。
ただ、それだけのことです。
だから今日も私は、肩の力を抜いて職場へ向かいます。
仕事は誠実に。
でも、人生の主役は会社ではない。
積立投信が教えてくれた本当の豊かさとは、「お金」ではなく、「自由に生きる権利」だったのです。

コメント