信託報酬の差が資産に与えるインパクトとはNASDAQ100でシミュレーション

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インデックス投資を続ける上で、「コスト(信託報酬)」は一見すると小さな数字に見えます。
しかし、長期で見るとその差は驚くほど大きなインパクトを生みます。

今回は、

  • 「三菱UFJ NASDAQオープンBコース(為替ヘッジなし)」
  • 「eMAXIS NASDAQ100インデックス」

この2つのファンドを、同じ条件で10年間積み立てた場合の差を比較してみます。


moomoo証券

📊 シミュレーション条件

項目設定
毎月の積立額30,000円
積立期間10年間(120ヶ月)
想定リターン(年率)年 +10%(どちらも同じ)
為替変動無視(どちらもヘッジなし)
信託報酬(年率)eMAXIS:0.44%/Bコース:1.65%

信託報酬は運用成績から毎年差し引かれるため、
実際に投資家が得る「実質リターン」は次のように変わります。

ファンド名信託報酬実質リターン(年率)
eMAXIS NASDAQ1000.44%約 +9.56%
NASDAQオープンBコース1.65%約 +8.35%

📈 10年間の積立結果

ファンド名積立総額(元本)最終評価額(10年後)利益額
eMAXIS NASDAQ100360万円約575万円約215万円
NASDAQオープンBコース360万円約520万円約160万円

👉 差額:約55万円
👉 同じNASDAQ100に投資しても、コスト差だけで55万円の差が生まれます。


⏳ 長期になるほど差は拡大

コスト差は「複利」で効いてきます。20年間で見ると、その差は一気に拡大します。

期間eMAXIS NASDAQ100NASDAQオープンBコース差額
10年約575万円約520万円約55万円
20年約1,490万円約1,150万円約340万円

💡 わずか「年1.2%のコスト差」でも、20年で約340万円もの差が出る計算になります。
この差は“運用成績”ではなく、“コスト”の差だけです。


📝 比較まとめ

比較項目eMAXIS NASDAQ100NASDAQオープンBコース
信託報酬0.44%1.65%
実質年利(仮)約9.56%約8.35%
10年後の資産約575万円約520万円
差額約55万円
特徴低コスト・長期向きアクティブ運用・短期向き

✅ 結論|「コスト差」は長期投資の敵にも味方にもなる

投資の世界では「リターンを上げること」ばかり注目されがちですが、
長期投資では「コストを下げること」こそが最大のパフォーマンス改善策になるケースも少なくありません。

  • 長期で積み立てるなら → eMAXIS NASDAQ100(Slimシリーズ含む) のような低コストインデックスが有利。
  • 運用者の腕に賭けたい・短期でリターンを狙いたい → アクティブ型も選択肢になる。

特に20年スパンでは「信託報酬の差=数百万円の差」に直結します。
まずはコストの低い投資信託を選ぶことが、将来の資産額を左右すると言っても過言ではありません。


💬 よくある質問(FAQ)

Q1:信託報酬が高いファンドは必ず損なんですか?
A1:必ずしも損とは限りません。アクティブファンドは高いリターンを目指すものもありますが、平均すると低コストのインデックスファンドに勝ち続けるのは難しいとされています。

Q2:信託報酬はどうやって引かれているんですか?
A2:毎日少しずつ基準価額から自動的に差し引かれています。手数料を別途支払う必要はありません。

Q3:どのくらいの信託報酬が“安い”といえるの?
A3:インデックス型なら年0.1〜0.5%程度が目安です。1%を超えると長期では差が大きくなります。


🐺 青ウルフのひとこと

「コストなんて小さい」と思っているうちは、資産は伸びにくいんだよ。
逆に、「コストを制する者は、投資を制す」と言ってもいい。
目立たない数字こそ、長い時間で大きな差になるんだ。📈


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