はじめに|含み損から一転、急騰の主役へ
「もうイーサリアムだけ止めようかな…」
そんなふうに思っていた1か月前。
しかし、2025年7月、イーサリアム(ETH)はまさかの急反発を見せ、仮想通貨市場で再び注目の的となりました。
今回の“爆上げ”には、ただの「偶然」ではない、いくつもの要因が絡み合っています。
1. 米国のイーサリアムETFに資金流入が集中
2025年6月、米国で上場が始まったETH現物ETF。
BlackRock(ブラックロック)の「iShares Ethereum Trust(ETHA)」をはじめとする複数のETFに、1週間で約7億ドル以上の資金が流入。
特にETHAは1日で300億円超の流入という記録を叩き出し、市場に大きなインパクトを与えました。
ETF経由での機関投資家参入により、これまで価格が重かったイーサリアムに強い買い圧力がかかるようになったのです。
2. テクニカル面でのブレイクアウト
イーサリアムは長らく**$3,000〜$3,500のレジスタンスで押さえつけられていましたが、ETF資金流入をきっかけに50日・100日・200日移動平均線を一気に上抜け**。
さらに、価格上昇により積み上がっていたショートポジション(売り建て)の清算=リキデーションが連鎖的に発生。
その結果、価格が**短期間で急騰する「ショートスクイーズ」**状態となりました。
3. インフレ対策資産としての再評価
金利低下やドルの下落を背景に、機関投資家や富裕層が**「現金よりもインフレに強い資産」**へのシフトを進めています。
イーサリアムは以下の理由から、その候補として急浮上しました。
- 供給制限型(EIP-1559によりETHがバーンされる構造)
- ステーキングによる利回り(自己生産可能資産)
- DeFi・トークン化の中核を担うプラットフォーム
これにより、BTC(ビットコイン)よりも「プロダクティブ(生産的)な資産」としての側面が再評価されています。
4. Ethereumエコシステムの成長加速
NFT、DeFi、ステーブルコイン、トークン化された実物資産など、Ethereum基盤のアプリケーション層が再び盛り上がりを見せているのも背景の一つ。
2025年には、政府系CBDCの一部試験導入にもEthereum技術が採用されるなど、公共インフラとしての役割も拡大中。
まとめ|短期急騰の裏にある「長期の期待」
イーサリアムの爆上げは、ETFによる資金流入だけでなく、技術・需給・投資家心理・マクロ経済という複数の要素がかみ合った“複合型ラリー”でした。
一時的な調整があっても、中長期的に見れば:
- 機関投資家の参入が進む
- 実需が拡大する
- インフレ耐性のある構造を持つ
この3点は、ETHの未来価値を支える大きな柱となるでしょう。
💡 投資家として意識したいこと
- 感情ではなく「構造」と「流れ」を見る
- ETFや技術革新など中長期で意味を持つニュースに注目
- 上昇局面では「どこで利確するか」も冷静に計画しておく
コメント