「年金って将来もらえるの?」
「年金の仕組みって正直よくわからない…」
そんな不安や疑問を抱く方に、ぜひ知っておいてほしいのが、日本の年金制度の基本構造です。
それがよく言われる――
👉 「年金の3階建て構造」。
この構造を理解することで、「老後の備え」としてどのように資産を分散すべきか、自分に合った対策が見えてきます。
🏠 年金の3階建て構造とは?
日本の年金制度は、「基礎年金」と「報酬比例の年金」、そして「私的年金」を合わせて【3階建て構造】と呼ばれています。
■ 第1階:国民年金(基礎年金)
- 対象者:日本に住む20歳以上60歳未満のすべての人
- 受給額(2024年度):満額で月額約66,250円(年額795,000円)
- ポイント:全員が加入する“老後の最低限の保障”
これは「土台」となる年金です。働いていても、いなくても、すべての人が支払う義務がある年金です。
■ 第2階:厚生年金(報酬比例年金)
- 対象者:会社員や公務員など、給与所得者
- 受給額:給料と勤務年数によって変動
- ポイント:会社と折半で保険料を支払う。自動的に国民年金の上に上乗せされる。
会社員は、1階の国民年金に加えて、この厚生年金が自動的に上乗せされるため、老後の年金額が多くなります。
■ 第3階:企業年金・確定拠出年金・個人年金など(私的年金)
- 対象者:企業や個人の任意加入
- 種類:
- 企業年金(企業型DC、確定給付企業年金など)
- iDeCo(個人型確定拠出年金)
- 民間の個人年金保険
- ポイント:自分の意思や会社の制度で備える“上乗せ年金”
これが「自己防衛・自己投資」のゾーンです。年金の上乗せとして自分で計画的に備える部分になります。
💡 年金の3階建て構造を図解で整理
コピーする編集する ┌────────────────────────┐
│ 第3階:私的年金(企業年金・iDeCoなど) │ ← 任意で加入
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│ 第2階:厚生年金(会社員・公務員) │ ← 勤務先で自動加入
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│ 第1階:国民年金(すべての人) │ ← 全員加入が義務
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🧠 それぞれの年金の役割と限界
階層 | 年金名 | メリット | 限界・注意点 |
---|---|---|---|
第1階 | 国民年金 | 全員に支給される最低限の生活保障 | 受給額が低い(満額でも月6万円台) |
第2階 | 厚生年金 | 給与に応じて受給額が増える | 自営業者は加入できない |
第3階 | 私的年金 | 自由に選択でき、税制優遇あり | 元本保証がないものもある |
🧮 自分はどの階層にいるのかを把握しよう
職業 | 該当する年金階層 |
---|---|
自営業・フリーランス | 国民年金(第1階)のみ |
学生 | 国民年金(第1階)のみ(※免除制度あり) |
会社員 | 国民年金+厚生年金(第1+第2階) |
公務員 | 国民年金+厚生年金(第1+第2階) |
大企業勤務者 | 上記+企業年金(第3階) |
投資家・自営業+iDeCo加入 | 第1+第3階 |
📈 今こそ「第3階」を活用すべき理由
現代の日本では、第1・第2階層だけで老後の生活費をまかなうのが難しいのが実情です。
特に若い世代では、
- 年金受給開始年齢が遅くなる可能性
- 受給額が減少する可能性
- インフレリスク
があるため、第3階(iDeCoやNISAなど)を活用した資産形成が必須戦略となってきています。
✅ ポイントまとめ
- 年金は「3階建て構造」で成り立っている
- 第1階(国民年金)は最低保障、全員加入
- 第2階(厚生年金)は働く会社員・公務員向け
- 第3階(私的年金)は自助努力で将来に備える部分
- 将来への不安を「制度理解」と「自助努力」でカバーしよう
🔍 よくある質問(FAQ)
Q1:年金だけで老後生活できますか?
A1:多くの人にとって、年金だけでは十分ではありません。生活費の不足を補うには、資産運用や私的年金の活用が重要です。
Q2:自営業者はどうしたらいい?
A2:第2階がないため、iDeCoや新NISAなどの制度で自助努力する必要があります。
Q3:年金って破綻しないの?
A3:現時点では制度維持のための改革が繰り返されており、完全な破綻は想定されていません。ただし、支給開始年齢や金額の調整は続く可能性があります。
📝 最後に
「年金制度は複雑でわからない」と敬遠されがちですが、まずは3階建て構造を理解することが老後設計の第一歩です。
老後の安心は、“制度”と“自助努力”のダブルで支える時代。
知識をつけて、未来に備えましょう!
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