バフェットの資産の増え方から見る複利と時間の力

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~“雪だるま式”に資産を増やす、最強の仕組み~


はじめに

「長期投資がいいとは聞くけど、どうしてそんなに差がつくの?」
「複利ってすごいって言われても、実感が湧かない」

そんな疑問を抱いたことはありませんか?
このテーマを最もリアルに、かつ説得力を持って説明してくれる存在が、ウォーレン・バフェットです。

彼は現在、世界有数の大富豪として知られていますが、その資産のほとんどは60歳以降に爆発的に増加しています。
この「時間×複利」のパワーこそ、長期投資家が手に入れるべき“秘密兵器”。

この記事では、バフェットの実例をもとに「複利と時間がいかに強力か」を徹底解説します。


1. ウォーレン・バフェットの資産推移:数字で見る“時間の魔法”

ウォーレン・バフェットは、わずか11歳で株式投資を始め、現在90歳を超えた今でも投資を続けています。

興味深いのは、その資産の増え方です。

年齢推定純資産特筆点
14歳約5,000ドル新聞配達などで貯めた初期資金で株を保有
30歳約100万ドルバフェット・パートナーシップ設立
50歳約3億7,000万ドルすでに富豪レベルに到達
60歳約35億ドル資産は徐々に加速
89歳(2019年)約840億ドル世界トップクラスの富豪に

つまり、バフェットの資産の90%以上は60歳以降に築かれたことになるのです。

このことが何を意味するのか? それは「時間をかけて運用すれば、資産は指数関数的に増える」ということに他なりません。


2. 複利とは何か? ― “雪だるま”にたとえると分かりやすい

バフェットは投資のことをこう語ります。

「人生の早い段階で、湿った雪と長い坂道を見つければ、信じられないような雪だるまができあがる」

この「雪だるま」が示すのが、まさに複利です。

● 単利と複利の違い(ざっくり図解)

  • 単利:毎年同じ金額が増える(直線的に増加)
  • 複利:増えた元本にも利息がつく(指数関数的に増加)

たとえば年利7%で100万円を運用した場合…

年数単利複利
10年後約170万円約197万円
20年後約240万円約386万円
30年後約310万円約761万円
40年後約380万円約1,500万円以上!

これが「時間を味方につけた者の勝利」と呼ばれるゆえんです。


3. 複利×長期の力を最大化するには? ― バフェットの3つの実践

ウォーレン・バフェットは、単に“長く持っていただけ”ではありません。彼は次のような戦略を貫いてきました。

① 決して資本を失わない

バフェットの有名な格言:

Rule No.1: Never lose money.
Rule No.2: Never forget Rule No.1.

損を避けることが複利成長の前提条件です。複利は、元本が大きいほど加速度的に働きます。
だからこそ、一度でも大きく資産を失えば、回復には長い時間がかかるのです。

② 投資対象を厳選する

バフェットは、企業のビジネスモデル、ブランド力、経営陣の誠実さなど、定性的な分析を重視します。
本質的価値を見極め、割安なときに買う――まさに『賢明なる投資家』の実践です。

③ とにかく売らない(長期保有)

「最良の保有期間は“永遠”である」というバフェットの言葉は有名です。
短期で売買を繰り返すのではなく、良い企業を買って持ち続ける
そうすることで、企業の成長とともにリターンも複利で増幅されていきます。


4. 時間を味方につけるために、今すぐできること

「バフェットだからできたんでしょ?」と思ったあなた。
実は、彼が使ったのはどれも誰にでもできるシンプルな行動ばかりです。

  • 若いうちに始める(できるだけ早く)
  • 投資資金を少しずつでも確保する
  • インデックス投資でもOK。とにかく継続する
  • 無駄な売買を避け、コツコツ積む

資産形成において「元手の大きさ」よりも「時間」が最大の武器になります。


5. まとめ:複利は“静かな爆発力”である

複利の力は、一見すると地味です。最初の10年、20年では大きな差を感じないかもしれません。
でも30年、40年という単位になると、それはもはや**「爆発的」な差**になります。

ウォーレン・バフェットのような巨額の資産は、
「すごい銘柄に当たったから」ではなく、
「正しい行動を、気の遠くなるような長い期間、ブレずに続けたから」こそ手に入ったのです。


最後に一言

「複利は人類最大の発明だ」― アインシュタイン(と言われている)

この言葉を、投資の世界に生かしてみませんか?
「早く始める」「長く続ける」「損を避ける」――たったこれだけで、
あなたの未来の資産が、まるでバフェットの“雪だるま”のように膨らんでいくかもしれません。


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