「貯金は安心だ」──
そう信じてきた人ほど、気づかぬうちに資産を失っている。
通帳の数字は減らない。だが、その数字の“価値”が静かに減っていく。
それが、いまのインフレ時代の現実だ。
■ 「お金を守る」はずの貯金が、“資産を蝕む”仕組み
銀行に預けたお金は、確かに盗まれない。
しかし「物価上昇」という見えない敵に、じわじわと削られていく。
たとえば、年2%のインフレが10年続けば、
100万円の価値は 約82万円分の購買力 にまで下がる。
これは、毎年2万円ずつ静かに消えていくのと同じだ。
さらに日本の普通預金金利は、0.001%前後。
100万円を預けても、1年で得られる利息はたったの10円。
これでは、物価上昇にまったく追いつかない。
つまり、**貯金とは「価値をゆっくり失う資産」**なのだ。
■ 貯蓄は「泥舟」に乗ること。リスクを取る者だけが岸にたどり着く
いまの時代、貯蓄にしがみつくことは「泥舟に乗り続ける」ようなものだ。
最初は安定して見えるが、静かに沈んでいく。
一方、リスクを取る投資家は、「泳いで岸へ向かう」存在である。
波も風もある。ときに溺れかける。
だが、動き続ける人だけが、生き残る。
リスクとは、「危険」ではなく「変化の受け入れ」だ。
そして、変化を受け入れた人が、最終的に“安全圏”にたどり着く。
■ 「安全神話」が崩れた日本の現実
かつて日本では、「貯金すれば安心」「金利で増える」という時代があった。
だがそれは、すでに過去の物語だ。
1990年代、銀行の定期預金金利は5%を超えていた。
100万円を預ければ、1年で5万円の利息がついた。
だが、いまは同じ100万円で10円しか増えない。
一方で、生活費や光熱費、保険料、家賃は上がり続けている。
「預ける=守る」どころか、「預ける=減る」という時代に変わってしまったのだ。
■ 「現金信仰」からの脱却が、資産防衛の第一歩
いまだに多くの日本人が、
「投資は怖い」「現金が一番安全」と考えている。
だが、世界的に見れば、資産の一部を株式や債券で運用するのは常識だ。
米国では、退職者でさえ資産の半分以上を投資で運用している。
なぜなら、“現金を持ち続けること”こそが最大のリスクだと理解しているからだ。
日本人が「貯める文化」から「増やす文化」へ変わらなければ、
個人の資産も、国家の富も、ゆっくりと痩せ細っていく。
■ 「守りたいなら、動け」──行動する者だけが資産を守る
「暴落が怖い」と言う人は多い。
だが、もっと怖いのは、何もしないまま資産が劣化することだ。
投資は博打ではない。
リスクを理解し、長期で時間を味方にすれば、“安定をつくる技術”となる。
つみたてNISAやインデックス投資など、
少額から始められる仕組みは整っている。
つまり、「やらない理由」より、「始めない言い訳」を手放す時代に来ている。
■ 結論:「貯金は安全」ではなく、「資産のゆるやかな消耗」
もはや、現金を守ることが「安全」とは言えない。
“安心”という言葉に隠れた「緩慢な損失」を見抜く必要がある。
貯金は、資産の“保管”ではなく、“劣化”である。
そして、「泳ぐ勇気」を持つ者だけが、岸にたどり着く。
貯蓄は泥舟に乗り続けること。
リスクを取って、岸まで泳いで生き残れ。


コメント