税と投資シリーズ⑤|「繰越控除」で損失も活かす!損切りと節税の最適化術【2025年版】

税金

はじめに|損して終わらせない投資家になるために

株式投資において「損失を出す=失敗」と思っていませんか?
しかし、日本の税制は“損を活かせる”しくみが整っています。
それが、「損益通算」と「繰越控除」の制度です。

本記事では、損失を活かして節税するための具体的な方法と、年末に活用したい「損出し」テクニックを解説します。


1. 損益通算と「繰越控除」って何?

✅ 損益通算とは?

  • 株や投資信託などの譲渡損失と利益を相殺できる制度
  • たとえば、A株で10万円の利益、B株で7万円の損失があれば、差し引き3万円の利益に対してのみ課税される

✅ 繰越控除とは?

  • 1年で損失が出て、相殺しきれなかった分は、翌年以降3年間にわたって繰り越し可能
  • 条件:確定申告をすることが必要

2. 節税にもなる!「損切り」を活用する戦略

投資の世界では、損切りをためらうことがよくあります。
しかし、含み損のままでは税金上のメリットはゼロ
売却して確定させてこそ、損失は節税に活かされます。


たとえばこんなケース

  • 年間利益:30万円
  • 含み損を抱えた株:20万円
    → このまま放置すれば、30万円に課税(約6万円の税金)
    → 含み損を損切りすれば、課税対象は10万円のみ(税金約2万円)

👉 結果:税金4万円分を節約


3. 「損出し」テクニックとは?

📌 年末恒例、節税の定番テクニック

「損出し」とは、含み損が出ている銘柄を一度売却して損失を確定させ、その後すぐに同じ銘柄を買い戻すこと。

これにより、保有ポジションは維持しつつ、損失だけ確定できる=節税効果が得られるというテクニックです。


✅ 注意点

  • 同じ日に同じ証券口座で売買すると、損益通算の対象外になることがある
  • 数日空けての再購入や、別の証券口座を使うなど、形式的な「同一売買」と見なされない工夫が必要

4. 繰越控除を活かすための3つのポイント

  1. 毎年確定申告が必要(繰り越しを継続するため)
  2. 年度ごとに損益を記録・把握しておくこと
  3. 利益が出た年に、過去の損失を活用することで節税最大化

まとめ|損を「資産」に変える投資家の思考法

損失はつらいもの。
でも、税制度を正しく使えば、その損失すら次の利益を守る武器になります。

「損しても、活かせる」
これが、投資家としての成熟の第一歩です。


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