長期の資産形成において、「10年で1,000万円」という目標は、多くの投資家が最初に思い描く一つの到達点だ。しかし、預金金利がほとんど付かない環境では、単純な貯金だけで到達するのは極めて難しい。では、**年利6%**で運用しながら積み立てた場合、毎月いくら必要になるのか。
結論はシンプルだ。
毎月およそ6.1万円の積立で、10年後に1,000万円に到達する。
計算式は以下の通りである。
- 年利:6%
- 月利:0.06 ÷ 12 = 0.5%
- 積立期間:120カ月
- 未来価値(FV):1,000万円
計算の結果、必要な毎月の積立額は 約61,020円 となる。
■ なぜ「年利6%」なのか
年利6%は、米国株式インデックスファンド(S&P500やオルカンなど)が、インフレを含めた実質ベースで長期的に達成してきた現実的な数字である。もちろん上下動はあるが、長期の平均としては妥当な水準といえる。
■ 10年という期間は、実は“短期”である
積立投資は「時間を味方につける」ことが最も重要だ。しかし10年は、投資の世界では決して長くない。
10年間の中に、
- 一時的な暴落
- 資産価格の横ばい
- 世界経済の不確実性
は必ず織り込まれる。
そのため、少ない積立額で目標を達成するには期間が短すぎ、どうしても月額の負担が大きくなる。
■ それでも積立が“最強の戦略”である理由
① 自動積立の強制力
強制的に買い続けることで、感情に左右されず長期投資が続く。
② 暴落時に「口数ボーナス」が発生する
価格が下がれば、同じ積立額でより多くの口数を買うことができる。
③ 複利が効き始めるのは数年後から
積み上げた元本が増えるほど、複利の伸びは加速する。
■ “達成しやすい計画”にするための考え方
「毎月6万円は厳しい」という人も多いだろう。
実際、多くの家庭では生活費を圧迫する水準である。
しかし、投資計画は次のように工夫できる。
- 期間を 10年→15年 に延ばす
- 積立額を少しずつ 毎年増やす
- ボーナス時に 追加投資 をする
- 不要なサブスクや浪費を 固定費として削減 する
投資は“勝てるゲーム”ではなく、
続けられる仕組みをつくった人が勝つゲーム である。
■ まとめ
- 年利6%で10年後に1,000万円をつくるには、毎月約6.1万円の積立が必要
- 10年間は投資としては短期であり、変動を経験することは避けられない
- 積立の継続力こそが、複利を最大限に生かす鍵
- 無理のない計画に調整しつつ、長期で積み上げることが最も確実な方法
10年という期間に目標を押し込むのではなく、
“自分の人生設計に合わせた積立戦略” を考えることこそ、着実な資産形成につながる。


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